■「武」とは
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床几 【「武」の素描 大保木不全{おおぼき ふぜん)教員】
名には覚えがある 会ったことがある どこの誰であったか 記憶 甦らない
「武」とは 「武」の字義は <戈[ほこ}を止{とどむ}> 天下泰平を願う 江戸の世で もてはやされた が コレは大嘘だというハナシだ
大嘘の出所 中国の後漢時代 許慎{きょしん}の「説文解字{せつもんかいじ}」 説文解字とは 字を組み合わせて、新しい意味を表す漢字 <戈>と<止>を組み合わせ 「武」との漢字つくる これが<戈[ほこ}を止{とどむ}> と流布
大保木氏 これに ある種のいかがわしさを感じた 詭弁さを感じた で 中国語言語学者 藤堂明保先生 と出会う 「止」とは とめるのでなく、趾{あし}で進むこと」 と教わる
藤堂明保の著書 『武の漢字・文の漢字』 【◎「説文解字」の「武」については、『春秋左氏伝』を典拠としていて、左氏某が、 彼自身の作り上げた「武」に対する考え、彼の「戦争感」を述べたにすぎない。 ◎「武」といいうのは「戈」(武器)をもって止{あし}で進むこと」、つまり危険をおかし 困難を切り開いて、荒々しく突き進むことを表しているのである。 ◎武、腑、舞は同系のことばであって、そこには「むりをおかして荒々しく前進しる」 という意味が流れている。 『春秋左氏伝』をはじめ、歴代の儒家の書は、この「武」の原義をわざとねじまげている、 と言わざるをえない。】
そうか 幕府の御用儒者 「これだ!」と 喜んで家康に上奏したのだ
大保木氏 〆 「戈」(武器)をもって止{あし}で進むとき 近世武道家は「平常心」「無心」が必定と説いた 【大保木氏 → 過日あるご縁で、鉄舟の柔らかくて強い黒跡に参ずる幸運に恵まれた。そこには「剣術の極意は風の柳かな」とあった。己自身が「折れず、曲がらず、よく切れる」日本刀になること(無刀)を提唱した人の言葉である。】
2024/09/03(火) |
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