■村川さんを了承させた ひと言
|
村川さん 断った理由 「わたしごときの者が 本を出すなど」 拙者流に 村川さんの本音を云うとと 「弓道連盟から お前 いつから偉くなった」と お叱り
出版部へ来て 弓道関係書 初心者用の技術指導シリーズの中の一冊 その著者に尋ねると 弓道連盟から お前書けと」
そう ここで想い出した ベースボール・マガジン社入社したと実家に連絡すると 父から「○○先生の本があるから送るようにと」 一階の品出しに行くと あった 新書版の大きさ もらっていきます ハーイ で父に送る
○○先生 父の弓道部の顧問だったのだ 戦後 出版されたのだろう
大日本武徳会 解体 戦後の日本弓道連盟が認めたのであろう ○○先生 傑物だったのだ ゆえに“凡”旧制中学弓道部を 大日本武徳会京都会館まで連れていけたのだ
村川さんに断れたが 拙者 あきらめなかった 村川さんに こう云った 国立の弓道場で一番懸命に努力しているのは 三段 四段の方々です 弓を習いはじめた者への弓道書はありますが 三段 四段 その上を目指す 上級者の書は一冊もないのです
これが村川さんの胸に突き刺さったのだろう 村川さん 「わかりました 破門になるかも知れませんが出します」
『克つための弓道 ――的に克つ、己に克つ』 いいタイトルだ ロクな弓の引き方は出来なかったが 題名は“よく引けた”
後日談: 英国弓道連盟とつながりがあった知人から 「村川さん 英国に来てほしい」 村川さんに 伝える 村川さん 「行きます」 数日後 弓道連盟から電話 「お前 行くのか」 村川さん 「行きます」
知人から聞いた 英国弓道連盟 本家日本弓道連盟に顧問を依頼すると “老体”が来る 英国弓道連盟 現役に来てほしいかった
談余: 拙者 道場へ通っていた頃 女子の袴には腰板がついていなかった 拙者の野袴 腰板がある 僧の作業衣 作務衣{さむえ} 腰板はない 「さむえ よく似合いますね」 とお世辞を云われる わざわざ説明するのも面倒などで 笑みで返す
そのむかし 腰板のある袴は武士しか着けられなかった 僧の 作務衣{さむえ}には腰板はない 「さむえ よく似合いますね」 とお世辞を云われる わざわざ説明するのも面倒などで 笑みで返す
ポルトガル人がやってきた 彼らのズボン あれ履きやそうだな 袴風に仕立てた カルサン袴と呼ばれた ポルトガル語のズボンcalça(カ-ルサ}からだ まあ武士のジーパンといったとこころだが 武士しか着けられない 腰板がついている
弓をとっても 女子は武士にはなれなかった
さて 次回 本題 【弓道から射道へ 北島芳雄】
2025/05/26(月)  |
|