■李東仁 暗殺される
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李東仁 数ヵ月滞在 諭吉をはじめとする日ノ本の政治家 思想家と親交結ぶ 明治政府の諸政策 近代化を実現するための資料を購入に専念
その年のうちに帰国 ソウルで改革派の若き英才たちに日ノ本で見聞きしたことすべてを語り 膨大な資料を託す その文献 歴史 地理 政治学から物理 科学までの自然科学までも いずれも李朝では夷狄{いてき}の邪学 所持しているだけで懲罰
当時 弱冠十六歳 科挙試験の勉強を縫って この読書に没頭した 徐載弼{ソチェビル} 云う この読書体験を通して はじめて世界の体勢がつかめるようになり なにがなんでも 朝鮮に人民の権利をうち立てなければならないと考えた 李朝にあって賎民と蔑まれてきた僧が 身を投げ出して日ノ本から招来した 邪学の思想から 先鋭的な朝鮮改革派の芽が吹いた
李東仁がもたらした諸成果は たちまち王宮に達することになった 王宮改革派の中には 優れた見識を用いるべきとする者も表れた しかし 大半は旧弊に固守し 改革そのものを敵視 しかし 国王高宗{コウソウ} 李東仁の上奏分に感銘 密航の罪を許し 日ノ本の近代化に学ぶべく 密かに視察団を組み 日ノ本へ送るように命じた 王も このとき二十九歳と若かった
総勢六十二名 視察団 地方の民情視察という名目 極秘裏に日ノ本へ向かう 李東仁が一人密航を企ててから二年後のことであった
視察団出発に際し 李東仁に国王から内命 日ノ本政府から 武器と軍艦を購入すべし いよいよ出発を目前とした ある日 最後の打ち合わせに王宮に参内した李東仁 そのまま行方不明に 暗殺される 守旧派 客を放った 死体さえ見つからなかった 李東仁の志 日ノ本に渡った若者たちに託された
2025/06/15(日)  |
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